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世界で一人だけの君へ
第10章  出逢い
僕はまだ飲んでいくという二人と別れ先に店を出た。

せっかく出会えた彼女は樹村くんの“彼女”なのだろうか


なかなか踏ん切りがつかない“芸能人”という道。


樹村くんの言葉を思い出す。


“お前自身を残してみないか”

“やっと彼女に出会えたとして、すでにお互い大事な人に出会ってしまっていたら...”


夜空に向かって大きなため息。

東京の空では星はわずかにしか輝いていない


まるで俺だ
芸能界という輝く星たちの中で俺は輝けるのだろうか...


目的もなく
ただ、ただ歩いていた。



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