パソコンから！ケータイから！スマホから！無料でどこでも気軽に楽しめる官能小説サイト

第10章 　出逢い

翌月ドラマの撮影が始まった。

俺はほんのチョイ役。
もしかしたらカットされて放送もされないかも知れない。

「おはようございます」

既に撮影が始まって１ヶ月が経っている。
勉強のために何度か撮影現場に足を運んでいたので顔馴染みになったスタッフさんもいる。

「おー、坂井くんおはよう。
　いよいよ君の出番だね」

カメラアシスタントの人が声をかけてくれる。彼はせっせと撮影準備をしていた。

「おはようございます。
　宜しくお願いします」

僕にマネージャーはいない。
自分でスタッフやキャストの方に挨拶に回る。

「おっ　噂の坂井くん」

今回の主役steamの一宮くんだ。
すっかり現場に慣れてキャストの人たちと仲良く談笑していた。

「おはようございます。
　坂井賢夢です。よろしくお願いします」

僕はそこにいたキャストの人たちに挨拶した。

「お、坂井！
　俺、高校野球すきでさぁ、坂井のこと応援してたんだ。
　決勝の投げ合い、凄かったな。
　味方がもうちょっと打ってくれれば勝てたのにな」

そう声をかけてくれるのは今売り出し中の人気俳優、晃太さん。

「相手のピッチャーが良すぎたんですよ」

と僕が答えれば

「おー、スポーツマンシップだね」

と笑っていた。


そこには同年代の俳優さんが集まって話していた。