この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
…俺とあいつの処方箋…
第1章 失恋記念日
アートデザイナー学院2年生になったばかりの俺・澤田波瑠・19歳は落胆していた。
『奈緒美その髪…』
隣のクラスの奈緒美とつき合って1年、
彼女の腰までの長い黒髪をスケッチブックに模写するくらいお気に入りだったのに。
『だって彼が短い髪が好きだって言うから昨日美容院にね』
奈緒美はベリーショートになった髪をスマホに撮して笑う。
『俺が奈緒美の長い髪が好きだって事も、切るなって言ってた事も――
待った!彼ってどういう?
彼って俺じゃないのか?』
波瑠は目を見開いて怒鳴りながらも問いかける声は次第に小さくなり震えた。
『波瑠って勉強とバイトばかりでつまんないから、
今日でバイバイなの!』
バイバイって?
『奈緒美その髪…』
隣のクラスの奈緒美とつき合って1年、
彼女の腰までの長い黒髪をスケッチブックに模写するくらいお気に入りだったのに。
『だって彼が短い髪が好きだって言うから昨日美容院にね』
奈緒美はベリーショートになった髪をスマホに撮して笑う。
『俺が奈緒美の長い髪が好きだって事も、切るなって言ってた事も――
待った!彼ってどういう?
彼って俺じゃないのか?』
波瑠は目を見開いて怒鳴りながらも問いかける声は次第に小さくなり震えた。
『波瑠って勉強とバイトばかりでつまんないから、
今日でバイバイなの!』
バイバイって?