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Sugar Box
第9章 マジックナイト・クリスマス
イベントごとは、本当によく判らない。
「もしもし・・・」
「玲ちゃ~ん♪クリスマス、俺と過ごせるよねぇ~」
「開口1番、なんなんですか。」
うるさいバイブ音にイライラしながら出ると明るい声で言われた。
「クリスマスだよぉ~クリスマス~」
「だから、それがなんですか?」
「〝それが〟って、なんだよぉ~クリスマスだぞぉ~」
「はいはい。キリストの誕生日ですね。めでたいですね。」
〝なにを〟期待しているのかが全く理解出来ない。
「玲ちゃ~ん!!違うでしょ!」
「なにがですか?キリストの誕生日ですよね?」
「そっちじゃなくってぇ~クリスマスは、〝恋人同士の日〟でしょ?」
「ああ・・・、それですか。」
電話越しでもこの温度差。いつもながらよく付き合ってるなぁ僕たちと思う。