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第4章 　ムーン・トリック

　　


「そんな･･･っ、しないでぇ」


「いいよ、イッて。」


　シュッ　クシュッ　囁きながら素早く手を動かされて身体が震える。頭も痺れて考えがまとまらない。


「っぁあ！！黒、峰さ･･･んッ」


「大丈夫。イッていいぞ。」


　ギュッとシャツを握り締めると優しく額にキスをくれた。


「（あぁ、食いてぇな。）」


「っ、ぅんん･･･」


　手が止まった。顔を見ると熱を帯びた瞳を向けられていた。


「ど、した･･･んですか？」


「口で、シテいい？」


「え･･･」


　すでに果てそうなのに猫の舌を有する今の彼に口でされたらひと舐めもされないで果ててしまいそうだ。


「だめ･･･その、舌っ」


「ごめん･･･ちゅるっ」


「あﾞっ！ぁああア゛！！？」


　ビュク　ビュルルッ　口に牡を咥えられただけで呆気なく果てて蜜を吐き出してしまった。