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振り向けば…
第17章 遠い過去…
「玲奈さん、めっちゃくちゃ綺麗やった。早く悠真に見せてやりたくなった。」
そう言うて悠真に携帯で撮った玲奈さんの写真を見せてやる。
「なっ?めっちゃ綺麗やろ。凄いやろ?」
「ああ、やっぱりあの人は綺麗やな。」
「そうやろ?そうやろ?」
なんだか興奮気味の私。
「でもな、お前も可愛く写ってるぞ。」
私のドレス姿を悠真が喜んでる。
「玲奈さんに比べたら全然やん。」
「そりゃ、主役やし。美人やからな。けど可愛さならお前も負けてないって…。」
悠真の褒め言葉にホッとする。
拓也さんの褒め言葉は全てお世辞だろうとばかり思うてまう。
悠真は私を褒める男じゃないから本当に今日の私は可愛くなって拓也さんの前に現れる事が出来たのだと確信が持てる。
「拓也さんと会うたんか?」
「うん…、立派な弁護士様々になってたからな。私なんか見向きもされんかったわ。」
「凄い人やな。」
「でも、後悔はしていない。多分、拓也さんも後悔なんかしてない感じやったな。」
拓也さんとはもう傷つけ合わないと決めた私を悠真で確認をする。
だって私の恋人は仕事だもん。
「ほな、帰るわ。」
「送ったる。」
「別に要らんで…。」
「そんなヒラヒラの目立つ格好してたら、変な奴に襲われるぞ。」
歩いて5分の距離を今度は悠真が送ってくれる。
「来週は大丈夫か?」
来週はお盆休み…。
悠真と岡山へ旅行する約束。
「お前の仕事がちゃんと終わるかの方が心配や。」
悠真に言い返してやる。
「俺はもう全部仕事が終わったから、既に夏休み。盆明けまでは暇な遊び人や。」
ムカつく!
この夏を20日近くも休んで私よりも給料が良いとか舐めてると思う。