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振り向けば…
第21章 喋れば変態…



「落ちたら…、怖い。」

「下を見んな。前だけ見てろ。」

「降りれるかな?」

「降ろしたる。」


中学の時は恥ずかしくて悠真と乗れなかったリフト。

せっかく悠真がスキーを教えてくれたのに、冷やかされるのが嫌だからと私はすぐに悠真から逃げた。

スキー教室では、何故か私は初心者クラスで悠真は上級者クラスだった。

悠真だってスキーは初めてだったのに…。

運動音痴の私と違い、悠真は30分で上級者クラスに行きなさいと言われたのだ。

だから悠真に教わったのは僅か30分…。

その30分すら苦痛に感じた思い出が苦いとか思うて笑っちゃう。


「何がおかしいねん?」

「自分に笑ってんねん。」

「は?」

「中学ん時は悠真と一緒に居るのが嫌やった自分がおかしいねん。」

「今は…、どうやねん?」


悠真が真面目な顔で聞いて来る。

こういう時は真面目に答えてやらなければならないと思う。


「お前は家族やからな。」


一瞬、悠真が寂しい顔をした気がした。


「ああ、家族や。」


そう言うて悠真が穏やかな笑顔を見せる。

変な関係やとは思うよ。

だけど私には家族が大事な存在で、悠真はその家族の1人やと思うんや。

振り向けば悠真が居る。

だから下手くそなスキーでも怖くないとか思える自分が居る。


「だいぶ上達したな。」


1時間ほど滑り、スキー場のレストランでお昼ご飯を食べる。


「そういや、卵焼きはどないしてん?」

「高速道路で食うた。」

「はぁ?」

「コンビニでおにぎりを買うてたから途中のサービスエリアで一緒に食うつもりやったけど、お前ぐっすり寝てたからな。」


そりゃ、あんな夜中に起こされたら眠いやろ?

悠真に呆れながらカレーライスを食べる。


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