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振り向けば…
第21章 喋れば変態…



ラーメンを食べるくせに悠真が私のカレーライスをじっと見る。


「ほら、カレーもやるから。」

「優しい時の来夢さんが好きです。」


勝手な時だけ好きとか言うな。

テーブルの下で悠真を蹴飛ばしてやる。


「来夢さん…、暴力的。」

「やかましい!」


ただ笑えた。

スキーとか寒さが苦手な私はこんな場所が嫌いなはずなのに…。

悠真が居るから笑える。


「あかんな…、ゲレンデが吹雪いて来たから今日はもうスキーは無理やな。」


残念そうに悠真が言う。


「なら、大阪に帰るんか?」

「いや、どっかの温泉で泊まる。さすがに眠くて事故ってまうわ。」

「泊まるって!?何も持って来てないぞ。」

「全部、買うたる。誕生日やからな。」


スキー場を出て大型ショピングモールを探した。

ショピングモールでは下着から服まで全身を悠真の好みで買い物をする。

悠真の好みは際どいと思う。

洋服は肩が丸見えになるニットワンピース…。

下着は紐で縛るだけのパンティーとか…。


「変態…。」

「たまには色気を見せろや。」


ワンピースに合わせてファーの付いたブーツも買うてくれたから文句は言わないつもりだけど…。

パンストではなく網タイツを希望する悠真に少し呆れてまう。


「こういうのが好みか?」

「網タイツは男のロマンや。」


何のロマンやねん?

聞いてる、こっちが恥ずかしい。

私には明け透けに言う悠真。

自分を曝け出して来る悠真に私は少し引いてまう。

食事無しなら泊まれる温泉旅館にチェックインする事になったから、ひとまずは悠真と軽く1時間の昼寝をしてから夕食を外に食べに出た。


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