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振り向けば…
第26章 欲しいと思うなら…
朝ご飯はホテルの喫茶店で軽く済ませる。
いわゆるモーニング…。
トーストにスクランブルエッグにサラダという平凡な朝ご飯…。
「さて、行くか。」
今日は移動をしながら鹿児島名物を買い漁る。
まずは地鶏…。
「まるごと1羽の詰め合わせとか出来ますよ。」
お店の人にはそう言われる。
しかも冷凍にして大阪に宅急便で送ってくれる。
お得なのが朝一番に締めた鳥を即冷凍にしてしてくれるから新鮮なまま大阪で受け取れるという。
意外とまるごと1羽の値段の方がかなり安いとわかったから悠真が3羽を注文する。
1羽は私の家、もう1羽は悠真のお母さんの家、最後は悠真の家の分。
「帰ってから地鶏が食べられる。」
ご機嫌の私。
「豚しゃぶの出汁とかも買うて宅急便で送ろうぜ。」
悠真もご機嫌で出汁やお醤油を買う。
次に移動した街は串木野…。
「鹿児島は昔はなんと呼ばれてた?」
「薩摩?」
「その名物で有名なんが串木野や。」
薩摩芋?
薩摩焼酎?
なんだろう?
考える私を悠真が連れて行ったのは地元では『つきあげ』と呼ばれる薩摩揚を売る専門店。
「やばい!?美味しい!」
試食を食べて悲鳴をあげる。
「出来立てやからな。」
つきあげの工場がある街。
「なるほど…。」
つきあげの詰め合わせも宅急便で送る。
そこから更に移動して悠真とお蕎麦屋さんに行く。
「お蕎麦…、それに親子丼…。」
両方は無理な私…。
「お子ちゃま用の取り皿を貰って俺の分を食えや。」
悠真はあっさりとお蕎麦と親子丼を注文する。
「鹿児島の食べ物てヤバすぎる。」
「地鶏の焼き鳥屋とかあるらしいけど、それは帰る前やな。」
大食漢の悠真が悔しがる。