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振り向けば…
第30章 神様…



大晦日…。

夕方に悠真と悠真のお母さんがうちに来た。


「これ…、土産。」


悠真が出して来たのは東京土産。

私は悠真から目を逸らす。

東京に行ってまうんやから…。

悠真を見ると泣きたくなる。

薄情者め…。

憎む事で泣かずに済む。

泣けばお父さん達に心配させる事になる。

今年はすき焼き…。

毎年、お父さんの気分でしゃぶしゃぶかすき焼きのどちらするかが決定する。

後はお寿司やら天ぷらやら、ビールやらジュースやらを大量にテーブルに用意する。


「お肉はなんぼでもあるよ。」


この日の為にお母さんはいつも5kg以上のお肉を用意してる。

何故なら夕食が始まる頃には数人のお客が我が家に挨拶にやって来る。


「社長。」

「おう、来たか。」


最初に来たのはお父さんの会社の従業員。

お父さんの後輩で奥さんと今年高校を卒業するという娘さんを連れてやって来た。

お母さんはそういう人達に順番にお皿やビールを配っては食事を振る舞うのに忙しい。

私もさすがにお母さんを手伝う必要があるから悠真と話をする余裕なんか全くない。

なんだかんだで10人前後が入れ替わりにやって来る。


「社長の娘さん、建築屋で現場監督してるんやて?」

「今や、俺よりも偉い立場や。」


酔って来たお父さんが下請けで雇う職人さんにまで私の自慢をする。


「監督って言うても、まだ見習いですよ。」


一応、自分の立場を訂正しておく。

正式に現場管理が出来るようになるには国家資格を取得して、尚且つ2年の実施経験が必要になる。

だから今の私はあくまでも宮崎さんの現場を管理させて貰ってる監督すぎない。

春には本物の私自身の現場管理が出来るようになる。


「それでも大したもんですよ。ワシらはどこまで行っても一職人の立場ですから。」


お世辞でも、そう言われると嬉しくなる。


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