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振り向けば…
第46章 泥棒猫…



ただただ退屈なだけだった。

悠真が仕事をする姿を眺めながら私は小説モドキを書き連ねる。


「なぁ…、悠真。」

「ん?」

「何食べたい?」

「フライドチキン。」

「なら夕飯に買うて来る。」

「買うて来た奴は冷めてるから要らん。」

「我儘を言うなや。」

「頼むから…、仕事させてくれ!」


この1日、悠真に話し掛ける私に悠真がキレた。

元の鞘に収まったはずなのに…。

私との距離は変わってない気がする。

ため息をついて夕食の買い物に出掛ける。

出掛けには私に向かって悠真が自分の財布を放り投げて来る。

萌奈さんの時はちゃんと買い物には付き合ってたくせに…。

ちょっと不機嫌なまま商店街のスーパーへ向かう。

もう桜の咲いてた公園は緑色の葉を付けた木だけしか見れない。

来年の桜の季節はお花見とかに行きたいな。

ぼんやりと考えながらスーパーで買い物をする。

ふと顔を上げると風に靡く亜麻色の長い髪の女性が見えたような気がする。

まさかね…。

萌奈さんはもう来ないと悠真が言うてた。

彼女の家は2時間以上かかる場所にあるのだから、わざわざこんな街に来るはずはない。

スーパーで買い物を済ませて悠真の家に帰る。

お昼ご飯は山盛りの卵焼きを食べさせたから今夜は悠真の好きなハンバーグにするつもりだ。

料理をしながら萌奈さんの時は手伝ってたくせにと思う気持ちと、そのせいで悠真の仕事がなかなか進まなかったのだと思う気持ちが複雑に入り混じる。


「悠真、ご飯。」

「はいよ。」


私には当たり前のようにご飯を作らせながら仕事をする悠真に少しだけふてくされたくなる。


「なんだよ?」

「萌奈さんの時は手伝ったくせに…。」

「仕事が終わったら来夢さんのする事はなんぼでも手伝わせて頂きます!」


一応はそう約束をするなら良しとしようとか思う。


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