この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
振り向けば…
第51章 有り得ない…
そろそろ私だって限界だ。
「悠真なんか…、嫌い…。」
「なんでやねん?」
「超意地悪…。」
「だから意地悪ちゃうし。」
「そもそも、なんでコスプレやねん?」
私の言葉に悠真が一瞬だけ固まった。
「あかんのか?」
何故か怯えた顔で私を見る。
この顔は私を傷付けたと悠真が思う時の顔…。
「コスプレでSEXって…、普通は変態アベックの変態行為やもん。」
とりあえず私が拒否する理由を述べてやる。
「別に変態をやりたい訳やないぞ。」
悠真も微妙な顔で私に自論を述べて来る。
「けど…、普通はコスプレとかしないの!」
「なんでやねん?」
「恥ずかしいやん。」
「別に可愛かったら恥ずかしくないやろ?見るのは俺だけなんやし。」
段々と悠真がいじけた声に変わっていく。
「悠真でも恥ずかしいんや。」
「それがわからん。」
「わからんって…。」
「来夢を俺の女やって、なんぼ考えても未だに実感が湧かんし、俺は俺で来夢は来夢やとしか考えられへんねん。けど、他の奴が絶対に知らん来夢を見れたら俺だけの来夢なんやって思えるやんけ?」
とんでもない悠真の理論に固まるしかなかった。
未だに悠真の考え方が普通に理解が出来ない自分を感じる瞬間だ。
何故、そうなる?
何故、そう考える?
悠真って…、本物のアホ?
さすがに言葉を失い項垂れる。
そんな私の頬にキスを悠真がする。
「まぁ、今日のところは寝ろ。俺も萎えた。この話はまた今度な。」
素に戻る悠真が私の頭を撫でて寝かしつける体勢へと変化する。
だから…、なんだったんだ!?
もう深夜…。
悠真に叫ぶだけ無駄と悟る私は悠真に寝かしつけられながら疼いた身体を無理矢理に無視をして眠りにつくしかなかった。