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振り向けば…
第60章 振り向けば…



そんな私の腰を背中から抱える悠真が


「まだかよ?」


と呆れた声を出す。


「うん…。」


お酒が入ってたからご機嫌な私。

やたらと良い気分…。

なのに…。


「ならば…。」


と言うた悠真の手が私のワンピースの胸元から入って来る。


「ちょっと!?」

「心配すんな…。満足させてやるから…。」


真っ暗な海岸で悠真が私の胸を揉む。


「止めろ!お馬鹿!」

「大丈夫、大丈夫…、ここなら叫んでも誰にも聞こえんから…。」


さすがに悠真を蹴飛ばした。


「まずは、そのアホ変態を直せ!」

「それは無理です。だから来夢さんが僕を許して受け入れて下さい。」


クスクスと笑いながら悠真が私にキスをする。

きっと今夜は寝かせる気なんかサラサラない。

そんな人と結婚する。

アホで変態…。

振り向けば…。

必ず傍で私を見守ってくれた人。

ぼーそーガテン系女にはそんな男が相応しい。

もう背伸びをする必要はない。

ただ不安や恐怖に負けそうな時は私は立ち止まって振り向けばええだけや。


「ゆう…。」

「んー…?」

「愛してる。」

「愛したる。」


そんな会話をすれば黙って私にキスをするようになってくれた。

小さな私はそんな男の些細な変化に満足する。



ねぇ…、悠真。

この先も私が振り向けば居てくれるよね?



fine


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