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ハプニングは突然に【完】
第1章 雨のバス
私のお尻には痴漢さんの硬いものが当たっている。



当たっている、というか押し付けてきているのだ。



お尻の割れ目にピッタリと沿うように、それを押し付けてくるから、だんだんと厭らしい気持ちが溢れてきて


わたしのショーツにも少しずつ、シミが出来始めていた。




そして、痴漢さんはゆっくり、ゆっくりと右手をわたしの上着のスーツを捲り、ブラウスを捲り、キャミソールまで捲りあげると



ひんやりとした骨張ったその手を、私の肌に直接当てて、お腹を触り始めた。


流石にびっくりして


「ひゃっ!」と、小さく声が出てしまう。



私、今まで男性経験がほとんどなくて


男の人に触られることなんてなかったし、


痴漢もされたことがなかった。



なのに、初めてのいろんな経験を



まさか、雨で交通が麻痺しているこのバスのなかでされるなんて…



痴漢さんのこと、少しみてやるんだ、



私だってその勇気はある


私はあまり身体を動かさないようにしながら、目線を後ろにずらし、後ろの痴漢さんを覗いて驚く。




さっきから、そうかもしれないって思ってた。



いつも決まった香水をほんの少しだけつけていたから。



…爽やかさんだ。



爽やかにいつも、スーツを着こなして、清潔感のあるいつもの




あの彼だった。
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