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ありがとうを君に…
第3章 結婚

「覚えてる?由香…中山由香」

「由香ちゃん、覚えてるよ!」

「私、たまに由香と連絡取り合ってるんだけど、この前どっか食事に行った時に大野の家族もいたみたいで、席が近かったらしい、その時の会話がさ…

あの子はどこの高校出て、どの大学行っただの、あの企業に入社していいだの、この企業は三流だの、父親が社長だ、専務だ、肩書の話やら、洋服はブランドじゃないととか、そんな話ばっかりで、由香気分悪くなったって言ってたの…

何かさ、すっごい、ひーの事心配になってさ、結婚して大丈夫なの?何かあった時、あいつはちゃんとひーの味方になってくれる?もしかしたら、辛い事言われるかもだよ!」

彩は私の事、何でも知ってる
知ってるからこそ心配してくれているんだ

それというのも、きっと
母子家庭の事が気になっているのだろう


約10年前、私が中学生の時
両親は離婚した。
一番の原因は暴力だ…
そして、働かない人でもあった

そんな父を見て、何で母は
父と結婚したんだろうといつも思ってた
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