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ありがとうを君に…
第3章 結婚
私が小学生の時にも離婚の話は出ていた
木製の椅子で殴られた母は、青あざでは
なく、黒あざをたくさん作っていた
目の前で殴られる姿を見て、私は動け
なかった、声も出なかった
「お父さんやめて」の声が出なかった
のだ…
その時から、私の父は…父ではなくなった
悪魔だった、家族を不幸にする悪魔でしか
なかった…
そんな事もあり、私は結婚にあこがれはない
もし結婚するならば、女、子供に手を
あげない人、ちゃんと働いてくれる人
それだけはいつも思っていた
その点、誠一は優しい。手をあげるなんて
そんな姿見た事ないし、されてもない
「ありがとう彩、心配掛けてごめんね」
「私はさ、ひーが大丈夫ならそれでいいの」
少し伏し目がちの彩、本当に心配して
くれてるんだ
「私もまだ誠一の家族に会った事ないから
何とも言えないんだけどね!」
「とにかく、家族に会う事になったら
しっかりと自分の目で見て考えなきゃだよ」
「うん、わっかた。彩本当にありがとうね」
優しい笑顔を向けてくれる彩
私の大切な親友…