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ありがとうを君に…
第5章 失うもの
「痛い、痛い、本当にやめて…お願いだから
やめて…」
涙が溢れてくる
「バカか、もうやめれるか」
そう言いながら腰を振り続けている彼に
もう、抵抗するのもムダだと思い知る
ただ寝て、足を開き、受け入れている私
ここに愛はない…いや、愛どころかここには
何もない、あるとすれば、それは虚しさだけだ
ずっと腰を振り続けている彼が唸り出す
「ヤダ、中だけは嫌だ…それだけはやめて!」
「うぁー、うっ…うっ…あっ、イク…イクッ…
アーッ…ッ…うーっ…」
「嘘っ…嘘っ、なんで…」
涙が止まらない
「こんな…こんなやり方ひどい… うっ、うっ…」
「悪かったな、でも、あんなメールしてる方が
悪くないか?取敢えず、今日からまた一緒に
寝るぞ」
「えっ、そんな…だってもう私達…」
「わかった?今日からだから」
私の言葉を遮り、自分で決めた事だけを言う彼
もう、夫婦としてやっていけないのに…