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ありがとうを君に…
第8章 別れ
入院してもうすぐ2ヶ月になる頃、食欲はない
ものの、めまいは随分よくなってきて、私は
歩く練習を始めた
そんな時、誠一から電話
「まだ退院出来ないのか?ちょっと長くないか?
おかしいだろう…家に戻りたくないから退院しない
んじゃないのか?そうなんだろう?」
「……」
わかってくれてると思ってた…あんなにキツイ
思いをして、やっと入院出来て、めまいも随分
よくなって
でも、誠一にはこの状況…わかってくれては
いなかったんだ…いやっ、また両親から何か
言われ続けたのかも知れない
だけど私にはショックだった、ショックで言葉が
出てこなかった
もう、私はあの場所に帰りたくない
もう、あの場所に帰るのは嫌だ
私にはもう…もう、無理だ
きっとまた同じ事の繰り返しになる
もう、別れよう…もう、誠一と今度こそ…本当に
別れよう