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ありがとうを君に…
第9章 デート

言ってはいけない事だろうけど
私、先生の事好きなんだろうな…
だけど、言葉にしちゃダメだよね、別居している
とは言え、奥様も子供さんもいるんだし

心配してくれてるけど、先生はきっと、私が
患者だから優しくしてくれているんだろうし
1人だけ舞い上がって恥ずかしい思いをするのは
私だ…この気持ち、落ち着かせなきゃ

心配してくれるのも、もしかしたら入院している
間だけなのかもだし、退院したら私の事なんか
忘れちゃうかもだよね…

だけど、それだとショックだな…私


午後、先生はいつものように部屋に来て

「さて、今日の調子はどうかな?」
いつもの言葉。

「ハイッ…大丈夫です」
「うん、よかったよかった、じゃ今日は少し、今の
状態を確認したいから、ちょっといいかな?」

私を立たせて部屋の窓側からドア側まで
歩かせた。

ふらついてないか、歩き方は大丈夫かのチェックの
ようだ

「うん、大丈夫そうだね…いいよ、ありがとう」
そう言って私をベッドに座らせる

「ところで…」
先生が真剣な顔をして話し出し、私は突然
だったので「へッ?」…マヌケな声を出して
しまった

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