この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
[改]プラチナ
第1章 プラチナ
下駄を脱ぎ、誰もいない部屋へと上がる。
「……」
……直ぐって、何時……なんだよ…
大地のいない部屋は、凄く静かで…何だか寂しい。
台所のシンク内に、水を張ったコップがひとつ。
余程急いでいたのだろう……蛇口からぽたぽたと水が垂れている。
それをキュッと締めると、和室のリビングへと振り返った。
小さなローテーブル。
その上に、A4サイズの茶封筒。
畳に足を踏み入れそこに近付くと、その封筒を拾い上げる。
……忘れもの……?
糊付けされていない封を開け
中を覗いて見る。