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魔王様の小噺
第8章 クオイは金がない
クオイ「金が……ルシュラー金くれえぇぇっ」

ルシュラ「なんで僕に言うんだよ。大体、世間では有名な絵本作家だろう?」

ヨル「こないだリンゴ酒に使い果たしたゼーって酔いながら話してたぞ」

オリメ「そうでしたわね。クオイ様は林檎がお好きでしたものね」

ルシュラ「あれほど無駄遣いはするなと口が酸っぱくなるほど言ってたはずだがな……仕方ない」

ヨル「……とすると?」

ルシュラ「オッドさんの手伝いをしろ。ただし、容赦のない厳しさだがな」

クオイ「えー?あの頑固へんくつジジイの~?俺はあんなジジイにこき使われたくねー!」

オリメ「クオイ様……」

ルシュラ「……お前この前オッドの楽しみにしてたつまみ食べただろう?ものすごい鬼のような顔して探してたぞ」

クオイ「なぬ?!なんでそれを早く言わないんだよっ。あのジジイのつまみだって知ってたら食べなかったのに~くそーリンゴの呪いか?!当分帰らないぜ俺はー!!」

ヨル「やれやれ」

オリメ「当分お城がお静かですわねルシュラ様」

ルシュラ「そうだな。静かで助かるよ」
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