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第14章 番外編 聡のトラウマ 翔子の秘密 ②

待望の紗季の腋を嗅ぐ前に、明の要請で、再び過去を語る聡。

あの日以来、翔子と彼の関係は、順調に進んでいた。
聡から見ても、充実している翔子の毎日・・
ところが、1通の手紙が全てを変えた・・

その手紙自体は、紗季にとっては栄誉で、誇らしい物だった。
紗季に内緒で、母が応募していた、有名なオーディション。
何万分の一の確率で、何と、決戦の5人に選ばれた翔子・・

そして、当然の如くグランプリを獲得し、事務所に入る翔子。
高校と芸能レッスンの、二股生活・・
その合間を縫っての、彼との逢瀬が翔子の愉しみだった・・

初めて愛し合ってから3ヶ月・・
抱かれれば抱かれる程に、目覚める翔子の身体・・
ただ、彼が淡白なのか？ 翔子の身体が素晴らし過ぎるのか？ もう、片手の指を越える程、交わっても、まだ1度も、悦びの頂きに連れて行って貰えないばかりか、待ち望んでいる、彼の舌によるアソコへの慰めも、施されていない翔子・・

卒業を控えたある日、その、悲劇は起こった・・

本格デビューが決まった翔子・・
しかも、いきなり、JALのキャンペーンガールでの登用・・
家族が住む地方都市からの、母親と一緒の上京と転居。
翔子の芸能界入りを望まない父と、有頂天の母との確執と離婚。
そして、極め付けは、JALからの彼との別離の要請・・

翔子の知らない所で進んだ、大人の都合・・

卒業と転居を数日後に控えたある日、聡の運命を変えた日。
離婚手続きやら、転居やらで多忙な両親が、揃って外泊をする。

3ヶ月前の秘密の夜以来の、2人だけの夜・・
夕食の時から、何となく、ときめきと期待を抱いていた聡。
1人で布団に包まる聡に、カーテン越しに、翔子の呼ぶ声が・・