パソコンから！ケータイから！スマホから！無料でどこでも気軽に楽しめる官能小説サイト

第8章 〜郁美、小学5年生 地獄の始まり〜

郁美の過去の秘密。

この秘密が現在の郁美の一部を作りあげてしまった要因になっているのかもしれない。

私は心理学を学んだ者ではないが、秘密を知った今、少なくとも現在の郁美に影響があったのではないかと思っている。

以前、郁美の育った家庭環境について、私の知り得る限りで説明したことがあった。

再び説明しておく。

郁美の両親はともに良家の出で、父親は某企業の役員をしている。

母親はやや病気がちであるが、穏やかで気品のある人物だ。

その二人の間に生まれたのが郁美で、ひとりっ子で、両親から愛されて育った。

少なくとも経済的には何不自由なく育ったことは間違いなく。幼少から様々な習い事に通い、ピアノやバレーなど、色々な特技を身につけたお嬢様だ。

親戚一同も優秀な者ばかりで、父方の叔父も某有名企業の役員をしている。

この叔父の家庭も一流で、長男は有名私立大学を卒業後、某メガバンクに就職して活躍している。

また、叔父には、長男とはやや年が離れているが、郁美の二つ年上の長女がいて、郁美とは何かと仲がよく、現在も実の姉妹かのような付き合いが続いているように見えた。

この中に郁美の過去の秘密に大きく関わる人物がいた。

ここからは私の脳内で再生された郁美の過去の出来事について書いて行く。