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セイドレイ【完結】
第19章 風評

やはりあの動画の少女は亜美なのではないか──その疑惑は、亜美とセックスをしたことでより深まってしまった。
動画を最初に見たとき真っ先に思ったこと。
それは、
「あの高崎亜美がこんなことをするはずがない」
ということだった。
ほかの男子たちも大方同じことを感じて、思考にストッパーをかけたであろう。
よくよく考えてみれば根拠はないのだが──それだけ学校での亜美は、俗物とは無縁の世界で生きているような存在だったのである。
しかし現実はどうか。
膣内に4つものローターを仕込み、ノーパンで外を出歩き、貴之のペニスをしゃぶり、精液をさも美味しそうに飲み干し、自ら中出しをせがむその女は、紛れもなく「あの高崎亜美」本人だったではないのか。
これが夢やまぼろしでないかぎり、その女は高崎亜美として実在している。
すると、動画の中の少女が亜美だったとしても──それを否とする根拠は、残念ながらもう貴之の中には残っていない。
貴之はなにかを確かめるかのように、スマホを操作して例のトークルームを開く。
深呼吸をして、その後の返信に目を通していると、最初に送られてきた動画の続きが新たに届いていた。
貴之はおそるおそる再生ボタンをタップし、動画を閲覧する。
今度は体位が変わり、バックで激しく犯される「亜美らしき」少女の姿がそこにあった。
不潔な男の、毛むくじゃらででっぷりと突き出た腹が、少女の美しい尻に密着している。
男は女の尻たぶを容赦なく叩き、握りつぶすように鷲掴みにしては腰を振り続けた。
四つん這いの少女はたわわなバストを不規則に揺らし、その顔は苦痛に歪むとも快感にあえぐとも、どちらともえない繊細な表情を見せていた──。
ふと、ここで貴之は気づいてしまう。
動画を見ても、発作が起きていないことに。
それもそのはずである。
だって貴之は、もうこの少女を「知っている」のだから。
そればかりか、むしろ画面の中の醜男を羨望の目で見つめていた。
そして男に自身を重ねつつ、気がつけばペニスを扱き始めていたのだ。
「(亜美っ……!)」
動画の中の男の腰つきがピークに達し、突如動きが止まった。
おそらく、大量のザーメンが少女の子宮に注がれているのであろう。
「アッ…亜美っ…イクッッ…!」
貴之もほぼそれと同じタイミングで、少量の精液をパンツの中に放出したのだった。

