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セイドレイ【完結】
第5章 変調
夜も9時を回る頃──。
亜美はダイニングに置かれた夕食にほぼ手をつけずに部屋へ戻ると、早々に宿題を済ませ、ベッドに横になっていた。
慎二によって挿入されたプラグは、数時間経った今も亜美の膣穴をしっかりと塞いでいる。
シャワーを浴び、慎二に汚されたカラダを一刻も早く洗い流したいと思うも、それはかなわない。
というのも、亜美は自らのタイミングで入浴することすら許されておらず、雅彦の許可を得なければならないのだ。
すぐとなりにある病院で働いているとはいえ、産科医である雅彦の帰りは遅い日が多い。
時間の許す限り勉強をするときもあったが、そう都合よく集中できるものでもなかった。
なにせ、毎日学校から帰るなり、あんなおぞましい性的暴行を受けていては、むしろ勉強どころではないのが普通である。
まだ今のところ成績上位を保っていることが、せめてもの救いだった。
この屋敷に来てから、亜美の夜は長い──。
「はぁ……──」
天井を見つめ、大きくため息をつく亜美。
するとほどなくして、廊下から足音が聞こえてくる。
(来た……)
慎二は寝ているはずだから、おそらく雅彦の足音だろう。
およそ2ヶ月の間、ほぼこんな毎日を過ごしているものの、亜美は未だにこの足音がする瞬間が怖かった。
思わず耳を塞ぎ、ベッドの中で身をすくめる。
(おねがい…今日は早く終わって……)
ドアを開け、雅彦が部屋に入ってくる。
「…亜美。寝てるのか?…亜美?」
「………いいえ。おかえりなさい。"お父様" 」
「なんだ。起きてるんじゃないか…」
雅彦はベッドに近寄っていくと、その大きな図体で小さな亜美のカラダにのしかかる。
「イヤ……」
蚊の鳴くような声で微かな抵抗を示す亜美だったが、雅彦を前にしてそんなものはまったくもって無意味だった。
「嫌、じゃないだろう?…ん?」
雅彦はふと、カレンダーに目をやる。
今日の日付の欄に書かれた「T」の文字──。
「…ふんっ。慎二の奴め、2発も出しおって…。相変わらずワシに喧嘩を売っているようだな。…亜美、どこに出されたんだ?ワシに言ってみなさい」
「くっ…口と……おっ…、おまっ、おマン…コのなかにっ…」
「…そうか。なら先に風呂に入るぞ」
「ハ、ハイッ……分かりましたっ……」
そうしてふたりは、浴室へと向かった。