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セイドレイ【完結】
第38章 最後の晩餐
亜美の『ただいま』を合図に、雅彦達は堰を切ったように次々と、ベッドの上でカラダを解いた亜美に手を伸ばして行く。
もはや4人の間に言葉など必要無かった。
亜美の真意の程は定かでは無い。
しかし雅彦達は、この瞬間に自分達の罪が許された気がしたのだ。
そして初めて亜美に『受け入れられた』という感覚に陥った。
これまで自分達の身勝手な欲求を散々亜美にぶつけておきながら、『受け入れられた』とはいささか奇妙な感覚である。
陵辱という形でしか少女の自由を奪えなかった憐れな男達。
しかしその心のどこかで、亜美に愛され、許されることを望んでいたということなのだろう。
作った料理を亜美に『おいしい』と言われた田中も、これに非常に近い感覚だったに違いない。
雅彦達は、亜美を抱けば抱くほど、犯せば犯すほど、そんなことでしか亜美と関わることができない自分自身を心の底では呪っていたのだろうか。
陵辱では人の心までは奪えはしない。
そんな当たり前のことを、取り返しのつかない過ちを犯してしまってからようやく気づいたのだ。
いや、最初から分かっていたのだ。
新堂が雅彦のことを『愚かだ』というのはこの部分だ。
金を支払った対価として、亜美を性玩具として扱う会員達の方がまだ潔が良いと、新堂はそう言いたかったに違いない。
こうして、亜美と雅彦達で過ごす『最後の夜』が更けていく。
明日から4人はそれぞれ、新堂によって仕組まれた運命の下、全く違う人生をスタートさせる。
医師として、一家の家長としてのプライドを奪われた雅彦。
まだ顔も名前も知らぬ女と政略結婚をさせられる健一。
引きこもっていた自室から、外の世界へ突き放たれる慎二。
亜美の人生を狂わせた男達は、今度は自分達が罰を受ける番なのだと、心のどこかで諦めていた。
しかし、それで亜美が救われるわけでは無い。
彼女の運命もまた、これからより一層、悲痛な道を辿るであろうことは明白だった。
運命を弄ばれた4人は、そのことを忘れたいかのように、一晩中カラダを貪り合った。
肉欲と愛憎が渦巻くそんな光景を、果たして他人はどう思うだろうか。
朝日が昇っても薄暗いままの地下室。
亜美は腕の中で眠る3人の男達に、我が子を愛するかのような慈愛に満ちた眼差しを向けていた。
腹の中でうごめく胎動を感じながら。
もはや4人の間に言葉など必要無かった。
亜美の真意の程は定かでは無い。
しかし雅彦達は、この瞬間に自分達の罪が許された気がしたのだ。
そして初めて亜美に『受け入れられた』という感覚に陥った。
これまで自分達の身勝手な欲求を散々亜美にぶつけておきながら、『受け入れられた』とはいささか奇妙な感覚である。
陵辱という形でしか少女の自由を奪えなかった憐れな男達。
しかしその心のどこかで、亜美に愛され、許されることを望んでいたということなのだろう。
作った料理を亜美に『おいしい』と言われた田中も、これに非常に近い感覚だったに違いない。
雅彦達は、亜美を抱けば抱くほど、犯せば犯すほど、そんなことでしか亜美と関わることができない自分自身を心の底では呪っていたのだろうか。
陵辱では人の心までは奪えはしない。
そんな当たり前のことを、取り返しのつかない過ちを犯してしまってからようやく気づいたのだ。
いや、最初から分かっていたのだ。
新堂が雅彦のことを『愚かだ』というのはこの部分だ。
金を支払った対価として、亜美を性玩具として扱う会員達の方がまだ潔が良いと、新堂はそう言いたかったに違いない。
こうして、亜美と雅彦達で過ごす『最後の夜』が更けていく。
明日から4人はそれぞれ、新堂によって仕組まれた運命の下、全く違う人生をスタートさせる。
医師として、一家の家長としてのプライドを奪われた雅彦。
まだ顔も名前も知らぬ女と政略結婚をさせられる健一。
引きこもっていた自室から、外の世界へ突き放たれる慎二。
亜美の人生を狂わせた男達は、今度は自分達が罰を受ける番なのだと、心のどこかで諦めていた。
しかし、それで亜美が救われるわけでは無い。
彼女の運命もまた、これからより一層、悲痛な道を辿るであろうことは明白だった。
運命を弄ばれた4人は、そのことを忘れたいかのように、一晩中カラダを貪り合った。
肉欲と愛憎が渦巻くそんな光景を、果たして他人はどう思うだろうか。
朝日が昇っても薄暗いままの地下室。
亜美は腕の中で眠る3人の男達に、我が子を愛するかのような慈愛に満ちた眼差しを向けていた。
腹の中でうごめく胎動を感じながら。