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セイドレイ【完結】
第44章 鏡
「えー?!こいつ亜美の元カレなの????」

小型カメラで撮影した映像を観た菅原が、驚きの声をあげる。

「…はい。まさか私も…こんなところで再会するとは思っていなくて……で、でもっ!今はもう全く関係ありませんし、その証拠に……」

「…手を出さなかった、って言いたいわけ?」

「は、はい……ダメでしょうか…?」

「うーん…でもキスはしてるし…ちょっとこれはズルい気がするからカウントしたくないところだけどなー。ま、でも約束は約束だし、しょうがない、か」


約束ーー。
亜美と菅原、この2人の間には、他の誰も知らない秘密があった。

「あーあー。ついに断る男が現れちゃったか…。百人斬りは堅いと思ってたんだけどなー」

腑に落ちない様子で菅原はため息を漏らす。

一体、2人は何について話をしているのか。

先日、庭師3人を誘惑することを亜美に命じた菅原。
亜美がその命令をちゃんと実行できたかを確認するため、トイレに小型カメラを仕掛けた。

菅原はそこに記録された映像を、途中までは満足そうに眺めていた。
人の良さそうな庭師の親方やその弟子が、突如目の前に現れた痴女に誘惑され、下半身の欲求に敗北して行く。

しかし、3人目に現れた10代の弟子は、他の2人とは様子が違っていた。

亜美を見るなり抱き締めるとキスを交わして、その後は何もせずにトイレを後にしたのだ。

つまりあの後、貴之は亜美に手出しをしなかったーー、ということになる。

そしてこのことが、亜美と菅原の間で密に交わされた『約束』に関係してくるのだった。


菅原拓真。
武田クリニックの次期院長候補として新堂から送り込まれて来たこの男には、その新堂でさえ知らない秘密を抱えていた。

彼の経歴は一見すると、実に華やかに見える。
医者の家系に生まれ、ストレートで医学部を卒業し、産科医になった。
頭の良さだけで無く、元々生まれ持ったその甘いマスクや雰囲気のおかげで、女に苦労することも無い。

しかし彼は大学時代に二度、強姦罪で逮捕されている。
結果としては、どちらも被害者が告訴を取り下げたため不起訴処分となり、前科は付いていない。

患者からの評判も上々な若手の優秀な医師は、実は過去に嫌がる女性を強姦したレイプ犯だったのだ。

まさにここへ来るべくして来たような過去を持つ菅原であったが、実はその動機に秘密があった。
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