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嫁の貸し出し始めました
第37章 キスマーク…。
静香がグリーンマートのパートから
帰宅すると
予想内にも
旦那のユタカが家にいた。


『あれ?競馬は?行かなかったの?』
静香は一瞬動揺したが
つとめてそれを隠すように
平静を装って
豊かさに尋ねた。


『ああ…。行こうとしたんだけどな… なんかイマイチ勝てそうにない気がしたから止めた。』
ユタカは静香のほうを
振り向きもしないで
そう答えた。


『あっ、そうなのね。』
静香もいつもどおり
そっけなく答えた…。

普段なら
自分のほうを見ずに
そっけない返事をするユタカに対して
ときには
苛立ちや物足りなさを感じる
静香だったが
今日はむしろ好都合だった。

『じゃあ、夕飯の支度するね。その前に着替えなきゃ…』
静香は寝室にある
クローゼットから
部屋着を取り出して着替えるために
2階に上がった。


静香は上着を脱いで
ブラだけになった上半身を
ふと鏡に写す………

『わぁ… 主任ってば… こんなにたくさんキスマークを………。』
静香は愛しげに
指をキスマークのあとに這わせて
孝の猛烈な愛撫を思い出した。


主任…
きっと今日は奥さんを
誰かに貸し出さていたのね…
心のなかの嫉妬を
私で解消したかったんだね…。
静香は孝との荒々しかった今日の
性交に思いを馳せていた。
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