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第39章 敗北感に溺れる…。

『ちょっとだけ…　う〜ん。20分から30分だけ待っていてね。』
静香はグリーンマートのお客様駐車場に
クルマを止めたユタカにそう言って
クルマを降りた。


カツカツカツカツ………

自然に足早になる静香…

『あれ？今日、お休みのはずじゃ？』と
パートの同僚の何人かに
声をかけられた静香は
『ちょっとね…　事務所に忘れ物しちゃったみたいで…』と
作り笑顔でそう答えて
事務所の扉を開けた。


ガチャ。

扉の開く音に
奥のデスクから孝が
『静香ぁ…　ゴメンな。　旦那さんと多分一緒だったんじゃない？』と
申し訳なさそうに
呟きながら
しかし
瞳は静香をギラギラと溜まった
嫉妬と性欲を漂わせて
静香に近づいて………

そして
抱きしめて
強引に唇を奪ってきた。


『あっ！ちょっと…。だめでしょ？ねッ？こんなところじゃだめでしょ？　ねっ………。』
静香は孝の強引なキスを交わして
そのかわり
隆の瞳を優しく見つめて
舌で孝の鼻のあたまを舐めてあげた。

ﾊｧﾊｧﾊｧﾊｧ………
ﾊｱﾊｱ…。
孝の息遣いが少し落ち着いたあと

静香は
『あまり時間はとれないの…。だから、はやく倉庫に行きましょ。』と
孝を諭しながら
二人は倉庫に向かった。