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第51章 数えきれないほどの季節が流れ…。

愛作と桃香を前にして
孝と美緒は
お互いの心のなかに
感慨が溢れ出していた………


愛作に彼女…。


愛を一杯作って
桃香さんを守ってほしいわ…

孝も美緒も初対面でありながら
そうは思えないほどの親近感を抱きながら
桃香を見つめていた…。



『あ…。そういえば、桃香さんはなんて名字なの？』
美緒は桃香に尋ねた。


桃香は自分の自己紹介の拙さに
ちょっとだけ
頰をピンクに染めながら
差筋を伸ばして
あらためて自己紹介した


『お父さん、お母さん…って言っていいのかな？　愛作のご両親だから、いいよね？あ…ちょっとだけ気が早いか…ｱﾊｯ…』と
再び照れ笑いをしながら

長いまつげの
愛くるしい瞳で
孝と美緒を見つめて


『私…。宮部桃香【ﾐﾔﾍﾞ　ﾓﾓｶ】といいます。田舎は信州の長野です！　父は宮大工しています。』




　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
【完】