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せめて、今夜だけ…
第9章 天使と悪魔
息を整え、額に浮かぶ汗を拭いながらホテルの中に入る。
時間も時間だし客の姿はあまりないが、ホテルのフロントには人が立っている。
ここは…、ちょっとしたビジネスホテルのような場所。
まぁ、話をするだけだし豪華なホテルの必要もない。
「あの…、すいません…」
息を落ち着かせながらフロントの男性に話しかける。
「はい」
「…あの、連れが来てると思うのですが」
「はい、承っております」
フロントの男性と会話し、部屋の鍵を手渡された。
503号室。
この部屋で魚月は待ってるのか。
「どうも」
フロントの男性への礼も適当で、俺は早足で廊下を急いだ。
エレベーターに向かう足もどこか緊張している。
503…、ということは5階か…。
―――――――…。
エレベーターの中でも、心臓は今にも爆発しそうなくらいに激しく波打っている。
走ったせいもあるのか体が熱くて汗が止まらない。
こんなに走ったのは、あの夜以来だ。
魚月に会いたくてSirèneまで走ったあの夜。
エレベーターの表示盤が1階、2階と上がって行く。
それに合わせて俺の鼓動も早くなって行く。
時間も時間だし客の姿はあまりないが、ホテルのフロントには人が立っている。
ここは…、ちょっとしたビジネスホテルのような場所。
まぁ、話をするだけだし豪華なホテルの必要もない。
「あの…、すいません…」
息を落ち着かせながらフロントの男性に話しかける。
「はい」
「…あの、連れが来てると思うのですが」
「はい、承っております」
フロントの男性と会話し、部屋の鍵を手渡された。
503号室。
この部屋で魚月は待ってるのか。
「どうも」
フロントの男性への礼も適当で、俺は早足で廊下を急いだ。
エレベーターに向かう足もどこか緊張している。
503…、ということは5階か…。
―――――――…。
エレベーターの中でも、心臓は今にも爆発しそうなくらいに激しく波打っている。
走ったせいもあるのか体が熱くて汗が止まらない。
こんなに走ったのは、あの夜以来だ。
魚月に会いたくてSirèneまで走ったあの夜。
エレベーターの表示盤が1階、2階と上がって行く。
それに合わせて俺の鼓動も早くなって行く。