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せめて、今夜だけ…
第12章 蛹、羽化の時
「どうして欲しい?」
「ふ、え…?」
「前と同じように焦らしてやろうか?それともこのまま抱き壊してやろうか?」
「――――――っ!!」

魚月の下半身でそう呟くと、微かに魚月の泣き声とも取れる声が聞こえてくる。
昨晩、焦らされ続けて人格が崩壊し、無我夢中で俺を求めてしまったのだ。
魚月からすれば屈辱的な夜だっただろう。

「嫌っ!お願い…っ!もう…」

もうあんな目にはあいたくない、か。
無我夢中で俺を求める魚月も良いが、俺の与える愛撫で悶える魚月は言葉に出来ないぐらいに可愛い。

「今日は許してやるよ…」

さすがに焦らし続けたら魚月が壊れてしまうかも知れない。
俺のその言葉に安堵の息を漏らす魚月。

「その変わり…」
「――――――あああぁぁぁっ!」


魚月の全部を食らうように魚月のクリに激しく吸い付くと、魚月は体を反らせながらまるで魚のように大きく跳ね上がった。
分娩台すら大きく跳ね上がる。

「ああぁんっ!あっ、イクッ!!イク…」

ガチャガチャと今にも引きちぎれそうな音を立てる鎖。
部屋には魚月の声と鎖のぶつかり合う音。
そこに吸い付く俺の息づかいだけが響いていて
全ての音が鼓膜を震わせて、より激しい興奮をもたらしてくれる。




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