この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
せめて、今夜だけ…
第28章 満月と魚
「フランスに行ったらお前と会えなくなるし、この先市原グループとは嫌でも顔を合わせる事もあるだろうし、いいことなんか1つもねぇだろ?」
「だ、だからって…」

だからも何もない。
これほどわかりやすいシンプルな理由はないと思うが?

「だからって、何でうちの工場に…」


調べたところ、魚月の実家の工場は人員募集はしていなかった。
まぁ、人を雇う余裕なんかないだろう。
無理もない。

だから――――…。

「給料は10%カットでいいからここで働かせて貰えるようにお前の両親に掛け合ったんだよ」
「な…っ」
「まぁ、Bijoux時代に貯め込んだ貯金もあるし、今のこの日本で食いっぱぐれになることなんか早々ねぇし」
「はぁ?」
「俺はBijouxで何年も営業やってたんだ。フランス行きという名誉も勝ち取ったぐらいのな」

まぁ、辞退したけど。
おまけに会社も辞めたしな。

「だ、だから…、何なんですか?」
「この工場だって、俺の力で何とかしてやるよ!」







ハハッと笑う俺の顔を見て、魚月は何も言えなくなってしまっていた。
返す言葉もないくらいに呆れてしまったのだろうか。

「そ、な、あ、な…っ」

口をパクパクさせて何かを言いたげだが、悪いが俺はもうこれ以上何も聞く気はない。

「ごちゃごちゃ言うなよ…。もう決めた事なんだから」
「か、勝手なことを…」

/512ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ