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郁美の真実 parallel story
第8章 〜郁美、小学5年生 地獄の始まり〜
特に郁美が空想して、自分が感情移入できるのは、お姫様やお嬢様といったヒロインが、愛する人と引き離され、囚われの身になるというシュチュエーションだった。

当然、空想の中では、最後は愛する人に救い出される場面を想像した。

空想は、わずかでも現実に近い刺激があると盛り上がる。

おそらく最初はその程度の考えだったのだろう。

郁美は小学5年生に上がる前の春休み、空想を広げるための手段として、自分の身体を囚われの身にしてみようかと思いついた。

最初はなんとなく身体の一部が動けない状態になればよかった。

郁美は叔父の家で与えられていた自分の部屋で、塾の宿題をする合間に空想にふけり、ふと自分の足首をタオルで縛ってみた。

本当は手を縛ったほうが、より囚われの身を表現するにはリアルだったが、自分で自分の手は縛れない。

仕方なく足首を縛ってみてベッドに横たわってみた。

そんな簡単な行為だったが、足の自由がきかないという現象が、郁美の空想を盛り上げた。

これ以後、郁美は時々、自らが囚われの身になったヒロインを想定し、同様の行為をしてベッドに寝転がって空想にふけるようになった。

やがて、足首を縛っているタオルを、縄跳びのロープに変えてみたり、ゴム跳びに使っていたゴムに変えたりと、リアルさを追求するための工夫をした。

縛っている場所も徐々に変えてみた。

足首を縛り、さらに膝のあたりを縛ってみると、より一層身動きがとれなくなり、ヒロインの悲哀が増すように感じられた。

縛っているゴム紐や縄跳びのロープの締め付けが強いほど、ヒロインの悲哀が大きく感じられ、空想の中で愛する人に救われた場面の空想が盛り上がった。

そんな中で、もっと締めつけを強く感じるため、郁美が締めつける場所は股間へと延びた。
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