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郁美の真実 parallel story
第15章 〜始動〜
「相談....?なんの相談ですか?」


「....仕方ないな。これはオレが喋ったのを郁美に言うのは無しだぞ!」


「なんなんすか!なんの相談ですか?!」


「これに関しては本来キミが解決してもいいことだぞ。感謝してくれよ。」

「郁美がな、社の人間に性的関係を強要されてたんだよ。」


「....まだ他にあったのか....」

「社の人間....? 誰ですか?!」


「....君も知ってるヤツだよ。人事の有村だ。」


「........?!....だれ?」


「新入社員研修で君らの教育係してたヤツがいただろ?あの有村だよ。」


「へ?....女じゃん。....あの、クソ生意気な女の先輩???」


「そうだよ。」

「いや....女だし....?」

「性的マイノリティってやつだよ。」

「....なんでもアリかよ!」


「郁美はそっちの趣味はないんだぜ。新人時代、随分可愛がってもらってたみたいだな。途中から変なことになって、申し訳ないから受け入れてたらしい。」


「....。あー!!だからオレにわけもなく突っかかってきてたのか、あの女!!」


「そうか....嫉妬なんだろな。君らが同じ班で仲良くしてるのが許せなかったとか....」

「あのおんな〜....」

「....ん?どうやって解決したんですか?」


「直球だよ。本社行ったときに先輩として忠告した。」

「オレは同性愛を否定する気はない。郁美も君には感謝してるだろう。しかしな。最近困ってるぞ。同性愛以前に、郁美はもう既婚者だ。そこはマズイ。考えろ。ってね。」

「まあ、君に相談しようもんなら、ややこしいことになってたろう。それで、先輩の立場を利用できるオレに相談したってとこだろうな。」


「はーーー。知らなかった。」

「有村め〜....。」

「........ま、いいか。」


「....いいのか?」


「ま、つぎ、次。」

「まずは早紀を使って情報を取りますよ。そんで、報告します。」


「....うまくやってくれよ。酒の席を利用するのはいいが、君はあんまり深酒するなよ?」


「....わかってますよ。」

こうしてしばらくの間、Uと共同戦線を張ることとなった。
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