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郁美の真実 parallel story
第27章 〜隷属の始まり〜

義彦は大手都市銀行の本店勤務で、多忙なうえ、距離が離れていたことで、なんとか年に多くて数度の接触で済んでいたのだった。
幼少期に義彦から性的虐待を受け、いったんは叔父一家の海外赴任で免れることができた。
しかし、郁美が大学生になった折、叔父一家の帰国により、年に数度、義彦に迫られて性的な関係を強いられていた。
このことは、夫はもちろん、幼少期の義彦からの虐待の経験を打ち明けた、不倫相手のUでさえ知らない事実だった。
今回、これまでにない義彦の狂気を身体に刻まれた郁美は、今後、同様の行為を頻繁に受けることになるという予感に戦慄が走った。
義彦が続ける。
「郁美....赤ちゃんが出来たら、すぐに僕に言うんだよ。」
「郁美は僕の子を産むんだ。」
「そしてSEが僕たちの子どもを育てる....」
「アホ面で、僕の子を育てるヤツの姿を見てやるんだ....」
「ああ....僕の子を宿しておなかが大きくなった郁美の姿が見たいよ....」
「今日みたいにたくさんかわいがってあげるからね。」
郁美は背筋が凍るような感覚を覚えながらも、義彦の機嫌を損ねないよう答えるしかなかった。
「う....うん」
「それじゃ、また連絡する。」
「....」
妊娠....幸い郁美はUとの肉体関係を持って以来、ピルを常用していたことで、義彦の子を身籠もるという不安からは免れた。
しかし、郁美は、義彦の強烈な嫉妬と、見当違いの思い込みが、夫への激しい憎悪となっていることに恐怖した。
義彦の狂気が夫に向かえば、恐ろしいことになる。
ましてや、不倫相手のUの存在が発覚すれば、Uの命すら危ないのではないかと感じた。
夫とU、勝手ではあるが、どちらもかけがえのない存在である二人を危険に晒したくない。
郁美は義彦に隷属することを覚悟せざるを得なかった。
その後、郁美は、消耗しきった身体の回復を待ち、何事もなかったかのように装って帰宅した。
身体には義彦からつけられた痕跡が残っている。
すでに夫とは最近セックスレスとなっていたが、身体に残る痕跡を見られないように細心の注意を払ってその日を過ごした。
夫は郁美の体調異変には気づいたようであったが、何かを察知されるまでには至らなかった。
これがあの日、夫が早紀と一夜をともにしているときに起こっていた出来事であった。
幼少期に義彦から性的虐待を受け、いったんは叔父一家の海外赴任で免れることができた。
しかし、郁美が大学生になった折、叔父一家の帰国により、年に数度、義彦に迫られて性的な関係を強いられていた。
このことは、夫はもちろん、幼少期の義彦からの虐待の経験を打ち明けた、不倫相手のUでさえ知らない事実だった。
今回、これまでにない義彦の狂気を身体に刻まれた郁美は、今後、同様の行為を頻繁に受けることになるという予感に戦慄が走った。
義彦が続ける。
「郁美....赤ちゃんが出来たら、すぐに僕に言うんだよ。」
「郁美は僕の子を産むんだ。」
「そしてSEが僕たちの子どもを育てる....」
「アホ面で、僕の子を育てるヤツの姿を見てやるんだ....」
「ああ....僕の子を宿しておなかが大きくなった郁美の姿が見たいよ....」
「今日みたいにたくさんかわいがってあげるからね。」
郁美は背筋が凍るような感覚を覚えながらも、義彦の機嫌を損ねないよう答えるしかなかった。
「う....うん」
「それじゃ、また連絡する。」
「....」
妊娠....幸い郁美はUとの肉体関係を持って以来、ピルを常用していたことで、義彦の子を身籠もるという不安からは免れた。
しかし、郁美は、義彦の強烈な嫉妬と、見当違いの思い込みが、夫への激しい憎悪となっていることに恐怖した。
義彦の狂気が夫に向かえば、恐ろしいことになる。
ましてや、不倫相手のUの存在が発覚すれば、Uの命すら危ないのではないかと感じた。
夫とU、勝手ではあるが、どちらもかけがえのない存在である二人を危険に晒したくない。
郁美は義彦に隷属することを覚悟せざるを得なかった。
その後、郁美は、消耗しきった身体の回復を待ち、何事もなかったかのように装って帰宅した。
身体には義彦からつけられた痕跡が残っている。
すでに夫とは最近セックスレスとなっていたが、身体に残る痕跡を見られないように細心の注意を払ってその日を過ごした。
夫は郁美の体調異変には気づいたようであったが、何かを察知されるまでには至らなかった。
これがあの日、夫が早紀と一夜をともにしているときに起こっていた出来事であった。

