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君の光になる。
第7章 ふたり
「あ、で、出るかも……ん、ん、ん、ん……あ、あ……」
安倍の腰が徐々に速さを増す。固いベッドのクッションがグググっと唸りを上げて揺れる。やがて安倍の腰は静かに止まった。
「ああ、安倍さん……、安倍さん……」
夕子は安倍のを抱き寄せた。安倍がツルリと夕子の身体から抜けた。
ガサゴソとティッシュを抜き取る音が聞こえた。少し前まで安倍のと繋がっていた場所が拭われた。
✣
始発電車が走り始めるころ、二人はホテルを後にした。安倍のと繋がっていた場所に少し違和感を覚えたが、辛くはなかった。
「雨、止みましたね」
昼間とは違い、透き通るような空気の匂いがした。バイクの音があちらこちらと走り回っている。
「ええ、東の空が少し明るくなってきましたよ。今日は晴れですよ」
「こんなに朝早くお散歩するなんて気持ちいいですね」
夕子は大きく息を吸い込んだ。
二人の間に沈黙が続いた。
「あの……」
「はい……?」
「僕と一緒になってもらえませんか?」
真っ直ぐな安倍のの声だった。
「嬉しい……。でも、私は目が……」
結婚は諦めなければ、と誰から言われた訳ではなく夕子自身、子ども頃からそう思っていた。
「言ったじゃないですか、僕が立花さん……君の光になります」
安倍の真っ直ぐな声が夕子の心を動かした。
✣
それから半年後、夕子と安倍はいつもの駅の近くにあるチャペルにいた。
「ほら、オーナー、夕子さんのネイルとてもキレイでしょ?」
石鹸の匂いがして、ふう、と指先に息を感じた。
「夕子、このドレス、似合うわよ。私のお下がりだけどね」
夕子の母親の笑う声が聞こえた。
「ほら、神父さんが来る前に記念写真撮ってよ」と言いながらトニックシャンプーの匂いに手を取られる。
「みんな! ハイ、チーズ……」
夕子の大きな声がチャペルで響いた。
おわり……。
安倍の腰が徐々に速さを増す。固いベッドのクッションがグググっと唸りを上げて揺れる。やがて安倍の腰は静かに止まった。
「ああ、安倍さん……、安倍さん……」
夕子は安倍のを抱き寄せた。安倍がツルリと夕子の身体から抜けた。
ガサゴソとティッシュを抜き取る音が聞こえた。少し前まで安倍のと繋がっていた場所が拭われた。
✣
始発電車が走り始めるころ、二人はホテルを後にした。安倍のと繋がっていた場所に少し違和感を覚えたが、辛くはなかった。
「雨、止みましたね」
昼間とは違い、透き通るような空気の匂いがした。バイクの音があちらこちらと走り回っている。
「ええ、東の空が少し明るくなってきましたよ。今日は晴れですよ」
「こんなに朝早くお散歩するなんて気持ちいいですね」
夕子は大きく息を吸い込んだ。
二人の間に沈黙が続いた。
「あの……」
「はい……?」
「僕と一緒になってもらえませんか?」
真っ直ぐな安倍のの声だった。
「嬉しい……。でも、私は目が……」
結婚は諦めなければ、と誰から言われた訳ではなく夕子自身、子ども頃からそう思っていた。
「言ったじゃないですか、僕が立花さん……君の光になります」
安倍の真っ直ぐな声が夕子の心を動かした。
✣
それから半年後、夕子と安倍はいつもの駅の近くにあるチャペルにいた。
「ほら、オーナー、夕子さんのネイルとてもキレイでしょ?」
石鹸の匂いがして、ふう、と指先に息を感じた。
「夕子、このドレス、似合うわよ。私のお下がりだけどね」
夕子の母親の笑う声が聞こえた。
「ほら、神父さんが来る前に記念写真撮ってよ」と言いながらトニックシャンプーの匂いに手を取られる。
「みんな! ハイ、チーズ……」
夕子の大きな声がチャペルで響いた。
おわり……。