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第13章 暗闇

真穂が会社に来なくなって三日目のこと


真穂が会社を休んでる理由を
俺は偶然耳にすることになった


それは
休憩室にコーヒーを買いに行った時のこと

その時休憩室には
眠気覚ましに数人の社員が集まっていて
それはちょうど真穂のグループの面々だった


「なぁ、なんで徳永さん
在宅ワークに切り替えたんだ？」


そしてその時聞こえてきたのが
真穂の話題

俺はその会話に耳をすませた


「いや、理由は知らないっすけど
なんかもう出てこないっぽいっすね」

「マジかよー。
徳永さん頼りになるのになー」

「そうっすよねー」


俺が風邪をうつしてしまったのかとも
考えていたけど
どうやらそんな簡単な理由ではないらしい


「あ、そうだ。
栗原、徳永さんと知り合いだったよな。
なんか聴いてるか？」


「あ、いや…
なんか娘さんが怪我したとか言ってたけど
それから俺も具合悪くて休んでたんで
何も聞いてないですね」


「あー子供なー。
理由それかもなー」


「在宅ワークって…」


「そうなんだよ。
急にそっちの制度選択して
パタッと来なくなっちまってさ。
もうそっち雇用に変更したらしい」


「じゃあもう来ないってことですか？」


「だろーな」


来ないとか…嘘だろ

俺はなんとか冷静を装いながら
その場をやり過ごすと
席に戻ってすぐ
また真穂にメールを送った