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舞い降りた天使
第5章 嫉妬
side 徳永


桜が眠ると
静かに寝室のドアを閉め
久しぶりに冷蔵庫から
ビールを取り出すと
私は
椅子に座って大きく息を吐いた


眠れそうにない


グラスにビールを注ぐと
注ぎ方が下手なのか
泡がいっぱいになり
泡だけに少し口をつけて
グラスを置いた

お酒は強くない

だから
少し飲めば眠れるはず

そう思いながら
苦味を噛み締め
もう一口
ビールを飲み込んだけど
頭の中から
栗原くんは消えることがなくて

酔えそうもない


栗原くんの部屋

優しい言葉

暖かい…胸


栗原くんの部屋で
抱きしめられたことを思い出すと
胸の中が落ち着かなくて
私は
自分で自分を
抱きしめるようにして
ぎゅーっと
両腕を掴んだ


どうしよう…

栗原くんは
ただ
私を心配してくれてるだけなのに

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