この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
Love to regain~心から笑う日
第11章 岸本健二の本当
健二side
・・・・・・・。
文化祭の準備がだるくて誰も居ないであろう小さな体育館に行きバスケでもするかって話になった俺等。
体育科がある新しいこの学校には、体育館は全部で4つ。
大きなメインの体育館と・・・中くらいの体育館二つと・・・文化祭では準備で使われる小さな・・・この体育館。
その体育館の倉庫の扉を開けると、そこに居たのは・・・。
井ノ川・・・・。
井ノ川は目を濡らして体を自分で抱える様にして俺の方を見て立っていた。
「・・・・・豊は???・・・・・」
俺が言うと・・・・。
井ノ川は歯を食いしばって下を向いたまま首を横に振った。
ゆっくり近づき・・・。
井ノ川の前に立つと、井ノ川の髪にゴミが付いている。
ここでやられてたのか・・・・。
井ノ川が怖がらない様にそっと髪に着いたゴミを取ってやると、井ノ川は我慢していたように小さく肩を震わせて・・・・。
泣き出した。