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第11章 岸本健二の本当

杏side



・・・・・・・。


岸本君・・・。


お漏らししたの？・・・・。


悲しい気持ちでいっぱいだった筈の私は、思わず・・・・。


岸本君の・・・。


下の方に視線をやった。




外で大きな笑い声が聞こえて・・・多分その笑い声は・・・。


岸本君といつも一緒に居る中島君ともう一人。


岸本君は外の2人が体育館を出て行ったのを足音で確認すると・・・・。



「あっ！！！しょんべん漏らしたって嘘嘘！！！(笑)」


・・・・・・・。


なんか・・・・。


(笑)



ちょっと・・・。


可笑しかった・・・。


涙を拭いて笑うと・・・。



「(笑)おっまえ！！笑うんじゃねぇよ～・・・(笑)(笑)マジ漏らしてたら笑えないしッ！！」


この人って・・・。


なんか不思議だな・・・(笑)



岸本君は私の頭を優しく撫でて・・・・。



「泣くなよ・・・・」


・・・・・・。


大きな手で・・・優しく撫でてくれた・・・・。



岸本君・・・・。



顔を上げると・・・いつもの優しい顔に・・・さらに輪を掛けた・・・優しい顔。



「お前は～・・・笑ってた方が可愛い・・・(笑)」


・・・・・・・。