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第23章 もう後悔しない

杏side


莉乃に連れられてドリンクカウンターの中に押し込められた私・・・・。


中に居たボーイさんはさっきのタケル君。


莉乃はタケル君に私を引き渡し・・・。


「お願いね・・・・」


そう言った。


一回振り返ると莉乃はホールの方に向かい下で小さく手を振っていた。


莉乃・・・・。


ごめん、・・・ありがとう・・・。





その時裏の調理場の方から・・・。


「立川で―す！！サインお願いしまーす！」


あ・・・・。


いつもの食材を運んでくる運送業者さん・・・・。


タケル君が私の手を引き・・・・。


「杏さんこっちです・・・・」


そう言って調理場の方に向かった時・・・・・。


「おーーーーい！！！ちょっと待てよッ！！！！(笑)勝手に動かないでくれる～？？？？」


後ろから聞こえるその声に・・・私と・・・タケル君と・・・多分莉乃にも・・・。


緊張感が走る。


この声・・・。


豊君だ。


背後からゆっくり近づくその足音。



ゴクっとつばを飲み・・・。



ギュッと・・・タケル君の手を握り返す・・・・。





もう・・・・。



見つかる・・・・。