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君に熱視線゚
第29章 恋慕
‥‥‥苗…
あいつ、もう着いたのかな‥
晴樹は夕べ苗から電話をもらって田中家に直ぐに電話を入れていた‥
田舎に着くまでには、夜行列車と鈍行列車を何回か乗り継いで行くらしい‥
従姉妹の叔母さんが小さな民宿を経営しているらしく、その手伝いも兼ねて苗は毎年夏休みに帰るらしかった‥‥‥
‥民宿…―――!!
晴樹は突然、思い立ち田中家に電話を入れる――――
「はい、田中です」
『あ、もしもし‥
結城です!!
ちょっと聞きたいことが』
「あら、晴樹クン
どうしたの?」
電話に出たのはオカンだった
『田舎で経営してる叔母さんとこの民宿の名前教えて下さい!』
「名前?
えっと、陽招館(ヨウショウカン)て名前よ‥電話番号もあるけど?」
『あ!お願いします。』
晴樹はオカンから民宿の名前と番号をメモり電話をきった‥
そして、直ぐにネットで検索する
‥あった!
――――チッ満室かよ‥
舌打ちをしながら晴樹は不満を溢す
立地条件がいいらしく、元々部屋数の少ない民宿は夏休みになると直ぐに満員御礼になるようだった――