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君に熱視線゚
第5章 ザ・田中家
Aカップのブラを頭に巻いてプロレスする三つ子…
焼きそばをツマミ代わりにして、一升瓶の芋焼酎を片手に晩酌しはじめる満作父さん‥‥
確か一升瓶には1日の呑む量が決められ一目で解るようにマジックで印がつけられてたな…
『父ちゃん!!
その印より焼酎減ったら明日の弁当一品減らすよ!!』
『冷てぇなあ、お前…
客人が来たときくらい豪勢にやらせてくれょ・・・』
満作父さんはごねたが苗にあっさり却下された。
仕方なしに焼酎を薄めまくって量を増やしてたっけ
『ちっ! 味も芋の香りもしやしねぇ…』
苗をチラッと見ながら最後の一滴を飲み干してたな…
晴樹はフフッと笑いを溢した。
そして、思い出したように晴樹はブレザーのポケットを探る‥‥
ポケットから取り出されたそれは、シワくちゃのばあちゃんが晴樹にそっと差し出したミカンだった‥
「食後のデザートだな」
晴樹は独り言をゆうとソファから起き上がりミカンを剥いた‥‥
酸味のある甘い香りがリビングにひろがり始める
「おゃ!ミカンですか?」
「あぁ、貰ったんだ……」
「晴樹サンがミカンを食べるなんて珍しい‥‥
今まで果物は勧めても食べなかったじゃないですか?」
「あぁ、‥‥‥このミカンは特別だから‥‥‥」
村井に言われ晴樹はそう答えると一粒口に放り込む。
「特別に美味しいんですか?」
「っ!…特別に酸っぱいっ…!!」
ミカンを口にした晴樹の表情を見る村井の顔も酸ッパマンになっていた…