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エメラルドの鎮魂歌
第3章 禁断の愛の果実
八雲は瑞葉の吐精を促すべく、己れの引き締まった腰を薄紅色の花茎に押し付け、律動を始めた。
スラックス越しの牡は熱く硬く長大で、瑞葉に切なげな声を上げさせる。

…八雲は着衣のままだ。
未だに、彼は執事の制服を脱いだことがない。
白いシャツと黒いスラックス姿のまま瑞葉の着衣を乱し、その身体を隈なく愛撫する。

…まだ二人は結ばれてはいないのだ。

瑞葉は己れの熱い身体越しに八雲のひんやりとしたシャツとスラックスの感触を感じ、何ともやるせない気持ちになる。

…どうして、衣服を脱いでくれないのだろうか…。
…どうして、自分を奪ってくれないのだろうか…。

瑞葉だけを蕩けるような快楽に溺れさせ、甘やかし…八雲自身の快楽を求めようとしないことが、気掛かりであった。

大切にされていることは良く分かる。
それはとても嬉しい…。
けれど、瑞葉の素肌に押し当てられた男の熱く硬い昂りを感じる度に…八雲自身をこの身に受け入れたい欲望が密かに生まれてしまうのだ。

その淫らな肉欲を感じながら、瑞葉は今宵も八雲の腕の中で妖しく乱れ、男の手により白い淫蜜を爆ぜさせたのだった。





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