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秘めた花は彼の腕の中で咲く
第12章 彼女の真似でもしてくれるの?
そんな仕事が速いと評判の篠宮さんの机上には、書類や資料が軽く山のように積まれている。
繁正さんが居ないから、仕事が捗らないのかな…?
「ああ…これもか…原田さんが居ないと仕事にならない…」
「あの…もう1人の方は…?」
さりげなく聞いてみたけど、全く関係の無い人間が繁正さんの事を聞いたら不審がるかな?
「それがですね…手を怪我されたらしいんですけど、怪我の程度が酷いらしくて、しばらく自宅療養するって連絡が…」
「えっ!?」
ようやく聞けた繁正さんの様子は想像していた以上に酷かった…
怪我の程度を甘く見ていた自分を殴りたい…
「数日で復帰するみたいですけど、それでもお構いなしに書類が溜まるんですよ…はぁ…」
真面目な篠宮さんですら溜め息を吐く程に仕事が溜まってるんだ…
「書類を確認してもらうにも、あの人職場にiPad忘れてるし!もう…あっ、ごめんなさい。取り乱した所をお見せして…」
「いえ、そのiPadって自宅にも持ち帰るんですか?」