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秘めた花は彼の腕の中で咲く
第12章 彼女の真似でもしてくれるの?
「連絡が遅くなってしまってすみません…はい、確認しました。訂正箇所はメールで送りますんで…はい、怪我は大丈夫です…ありがとうございます。もちろん、渡してくれた彼女にもお礼を言いましたよ。明日も書類があれば送って下さい。はい、失礼します」
相手は篠原さんなのだろう…
業務連絡とはいえ、笑顔で通話する繁正さんに少しモヤモヤする…
これが嫉妬なんだろうな…
「お待たせ。どうしたの?」
「い、いえ、別に…」
嫉妬した事を悟られたくなくて、少し素っ気ない態度を取った。
「なに、嫉妬した?」
「ち、違いますよ!(ば、バレてる!?」
「ははっ、図星か。彼女とはただの同僚だよ?彼女結婚して子どもも居るんだよ?」
「えっ!?そうなんですか!?」
意外な事実…
こんな事思ったら失礼だけど、若いからとてもお母さんには見えなかったな…
「篠原さんってお母さんだったんですね…お若いのにお仕事もされて凄いです」
「そうだな。まあ、完璧過ぎるから『ちょっと力抜いて』って言ってるんだ」