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秘めた花は彼の腕の中で咲く
第13章 それは知られたくなかった
「え、何?」
「さっき買わないって言いましたよね!?服はこの前買いましたから」
「全部似合ってたんだから今買わないと損だよ。それに、俺が買うからお金出さなくてもいいよ」
「ええっ!?」
もしかして、今持ち合わせが無いと思われてる…?
呆気に取られて彼を止める間も無く、繁正さんはカードでスマートに購入を済ませた。
そして、満面の笑みで紙袋を渡してくれた。
「はい、プレゼント」
「すみません、買っていただいて…今お金を返し…」
「要らないよ。プレゼントって言ったでしょ?俺からの気持ち」
申し訳ない気持ちが出てると、繁正さんもいい気分じゃないよね…
「ありがとうございます…大事に着ます」
「ふふ、今度のデートの時に着て来てね」
「はい」
いつも繁正さんにはお世話になりっぱなしだから、少しでも役に立てたらいいな…
私も繁正さんにプレゼントしたいな…
「あの、繁正さん…何か欲しい物ってありますか?」
「うーん……じゃあ、今から俺が欲しい物を一緒に選んでもらっていいかな?」
「分かりました。繁正さん程センスが良いか分かりませんが…」