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秘めた花は彼の腕の中で咲く
第15章 大事なものが離れていく
「本当にどうしたの?身体辛いならもう少し寝てても良いんだよ」
「いえ、大丈夫です。私も部屋に帰って準備するんで、早く片付けますね」
ヘタレだな、私……
最初の関係が関係なだけに、いつまでも好きでいてもらう為の努力をしてもいずれ飽きられてしまうんじゃないのかな…
繁正さんに告白した時の勇気がまた欲しいよ…
「はぁ…」
「………」
ーーーーーーー
「舞ちゃんどうした?浮かない顔して…」
「ああ…週末色々あって、ちゃんと休めてなかったのかな…」
無理に笑おうとして、乾いた笑いしか出ず心配したけいちゃんから飴と栄養ドリンクをもらった。
「ありがとう」
「ねえ、見てよアレ」
けいちゃんが軽く指差した先には、繁正さんと彼にベッタリと着くように仕事をしている女性社員が…
「ねえ、あの人篠宮さんの代わりに来てる人だけど、舞ちゃんいいの?あんなベタベタさせて…」
「うーん…」
親会社で産休に入った社員さんの仕事の中に、篠宮さんにしか出来ない仕事があるらしく…
仕事の為に篠宮さんは親会社に戻り、監査役の後任として来たのが彼女…