この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
秘めた花は彼の腕の中で咲く
第15章 大事なものが離れていく

「大丈夫ですか?」

小声で話し掛けると、笑って頷いた。

「さっきまで取り引き先と会食してたんだ。向こうの話が長くて気疲れしただけ」
「お疲れ様です。ビール飲まれます?」
「うん、頼むよ」

ビールを出すと、勢い良く半分飲み干し、つまみのナッツをポリポリと口に放り込む。

「そういえば、今日は何時に終わる?」

普段ならこういう質問には返事はしないが、相手は繁正さん。
お客さんも帰って、繁正さんと女性の2人だけとなり、その女性も離れた席に座っているので、こちらの会話は聞こえていないはず。

出来るだけ声のボリュームを下げ、グラスを拭きながら興味の無いように返事をする。

「今日は12時上がりです。明日店長が用事があるみたいで、早く店じまいするって」
「そうか。だったら外で待ってるから、一緒に帰ろ?」

出来るだけ顔を崩さずに、アイコンタクトで了承した。

繁正さんは2杯ビールを飲むとお店を出た。
繁正さんに続いて、遅れて入ってきた女性も店を出た。

「なあ、さっきの女のお客、何も頼まなかったぞ」
「もうすぐ閉店するのを知って、気を遣って帰ったんじゃないですかね?」




/437ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ